会計士の気まぐれ日記

ビジネスに関する有益な情報をお届けします。たまにただ思ったことや感じたことを書きます。

日本はこのままで大丈夫?

森友学園の文書書き換えの問題が最近またニュースで多く取り上げられるようになってきました。

国有地を通常より大幅に値下げして森友学園に売却が行われたことが事件の発端ですが、今回はこの事件の鍵を握る理財局における売却時の決裁書が書き換えられていたことが問題となっています。

これにより、近畿財務局と森友学園との交渉経過や、その際の記録の有無について政府参考人として答弁して広く注目を集めた佐川元国税長官が引責辞任をする事態となりました。

 

 

もちろん、国有地の払い下げ問題は解決すべき問題ではあると思うし、もし売却価格に正当性がないのであれば、安倍首相の妻である昭恵夫人が多少なりとも関与していると言われている森友学園に対して贔屓が行われていたということになります。

 

 

しかし、この問題、あまりにも過剰に取り上げられすぎていると思います。

 

 

 

まず、そもそも鑑定価額約9億円から約8億円の値引きがなされた価額で売却されたと言いますが、国会で何年も繰り返し答弁が繰り返されるほど大きな金額とは到底言えません。

野党がなぜあれほどまでに責任追及を行なっているかというと、この問題を大きくすることによって、財務局のトップである麻生財務大臣、ひいては安倍首相を退陣まで追い込み、自分たちが政権を獲得するチャンスだと思っているからだと考えられます。

つまり、国民の声を代弁しているというよりかは、自分たちの利益のことを思ってあそこまで答弁を行なっているということ。

 

 

しかしもっと厄介なのが、メディアがこれを執拗に取り上げることです。

ずっとこの問題を取り上げることによって、あまりこの問題について興味のない国民は、

「あー、なんとなく安倍政権が悪いことをしているんだなー」と思わされてしまう。

森友学園の文書書き換えの報道が出てくるやいなや、支持率が低下し、またこの問題が忘れられていく頃には支持率が回復する。。

 

 

メディアに踊らされる人が増えれば増えるほど、野党の勢いも増して更に国会での答弁が繰り返される。。。

こんな負のスパイラルをいつまで続けるのだろうか?と思ってしまいます。

 

 

 

昨日、大前研一氏の「2018年の世界〜2時間でつかむ経済・政治・ビジネス、今年の論点」というビジネスジャーナルを読んでいたのですが、同氏はこの中で、日本は明らかに、緩やかな衰退期に突入している旨を主張していました。

日本のGDPが中国に抜かれたのは数年前のはずだったのに、すでに現在の中国のGDPは日本の約2倍となっている。金融政策的にいても、世界中の先進国が金利を正常化させていく中、日本だけがまだ超低金利政策から抜け出せない状況にいる。。。

中の上くらいの人材が量産され、世界から中の優秀な人材が日本に入って来ない結果、ユニコーン企業もほとんど存在しないという辛辣なコメントもなされていました。

 

 

そのようになってしまった一番の原因は、やはり「教育」であると述べています。

これは本当にその通りだと思ってて、戦後からほとんど教育方法が変わっていない日本で優秀な人材が育ちにくいのは至極当然だということです。

これは分かりきっていることなのに、真剣に改革していこうとする政策はでてこない。

教育無償化なんてやっても意志のないゆでガエルのような学生が量産されるだけだというのは、「勉強しない大学生」が非常に多い現状を見ればわかるはずなのに・・・

 

 

 

中でも印象に残っている文章があります。

 

 

「このポピュリズムというものがいろいろな国の民主主義をおかしくしている現状ですが、実はギリシャ時代を見ても明らかなように、民主主義というものはよほど教育をしないと衆愚政治になってしまいます。これがギリシャの経験であり人類が歴史から学ぶべきことなのですが、今ではほとんどの国がそういう方向に行きつつあります。日本もご多分にもれず、安倍首相が「この道しかない」と言って選挙で圧勝するのです。」

 

 

 

森友学園問題は、日本が衆愚政治の危機にあることを如実に表しているのではないでしょうか?

若い世代の人間は政治や経済に関心を示さずほとんど勉強しようとしないし、

自分の余生を通して安定的に年金が支給されさえすればそれでよいと考えている高齢者が非常に多く、しかもその高齢者が圧倒的に選挙投票している割合が高い。。

そのような状態のなかでは、自分を含め若い世代の人間がもっとハングリー精神を持たななければ日本がどんどん国力を弱めて衰退を続けていくことは確実だと思うし、そういうハングリー精神を持った尖った人材が育つような環境を作っていかなければいけないと思います。

 

 

うーん。

僕個人としては、旧式の教育から脱却し、優秀で尖った人材がもっと育つような教育改革をやりたいと思っていたのですが、大前氏の記事を読んでその思いがまた一つ強くなりました。

またこの辺のことについて真剣に考えた記事を書きたいと思います。

 

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。