脳の疲れをとる方法
最近、仕事でもなぜか精力がでず、思ったようなパフォーマンスが発揮できないことがちらほらありました。割と普通に寝ているし、そんなに身体的負荷をかけているわけでもない。週末なんて結構たっぷり睡眠をとっているのに何故だろう?と。そんなとき、書店で平積みされている本の一冊に目が留まりました。それがこれです。
世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる
- 作者: 久賀谷亮
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/07/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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仕事のパフォーマンスをあげようと思ったら、知識を増やすとか、エクセルを使いこなせるようになるとか、ロジカルシンキングを身につけるとか・・・割と枝の部分に関する様々な方法が色々思いつくと思います。でも、本当にパフォーマンスをあげようと思ったら、根幹となる部分、つまり私たちの体自体のコンディションを整える必要があります。どれだけ色々専門知識を有してて、普段は仕事がめちゃくちゃ早い人でも、過度に疲れていたり風邪をひいていたりしたらパフォーマンスは落ちますもんね。
本書は、自分自身のコンディションを整えるための方法を、脳を休めるという視点で説明してくれています。そこで今日は、本書に書かれているこの脳の休め方を少し紹介してみようと思います。
まず、どれだけ睡眠や入浴で身体の疲労をとったとしても、脳の疲労が一緒にとれるとは限らないという事実。確かに、既述のとおり、自分も休日に8時間くらい寝たのになんかぼーっとするとか、疲れがとれていないといった経験があります。だから脳を休めないと本当の意味で休息がとれたとは言えないのだそうです。
そして、脳を休めるものすごく簡単な方法、それが今アメリカで大流行している「マインドフルネス」だそうです。
日本語でいうと、「瞑想」になるんですかね。このマインドフルネスは、簡単に言うと今に意識を集中させる儀式のことです。
関心ごとが多いこの時代。仕事のことだけでなく、周囲の人間関係や将来の夢、過去の出来事等、脳は無意識的に様々な雑念を脳に思い浮かべているそうです。そして、この無意識的に何かを考えることが脳を非常に疲れさせる。だから、こういったことを一回脳から洗い流す時間を作るのが得策であり、その洗い流す儀式こそがマインドフルネスと言えます。
・マインドフルネスの方法
じゃあ、今に意識を集中させるにはどのようにすればいいのでしょうか?これは、実はものすごく簡単。以下は代表的なマインドフルネスの方法です。
①椅子に座って目を閉じる。
②自分の呼吸に意識する。毎回の呼吸の深さ、回数、間隔等を意識する。いま、ここの瞬間に対して能動的に注意を向ける。
③体が触れている部分に集中する。例えば、背中が椅子の背もたれに触れている感覚を実感する。
本当に誰でもすぐにできることですよね。笑 これを5分から10分、毎日同じ時間に同じ場所でやることによって、脳がリセットされやすいとのことです。また、あくまで今に意識を集中させればよいので、歩行中や食事中もできるそうです。例えば、フォークの持ち方や食べ物の匂いや味に意識を向けたり、一歩一歩地に触れている感覚を感じながら歩いたりとかでも効果はあるとのことです。
・睡眠の質の上げ方
やっぱり、身体だけでなく脳もしっかり休めるような睡眠をとることは非常に重要です。そのための方法を少し抜粋して紹介します(結構多いですが笑)。
・就寝・起床の時間を一定にする(←体内時計リズムを脳に覚えこませる)
・カフェインなどの刺激物を控える(←交換神経が高まると寝付けない)
・悩み事を書き出してから、床につく(←悩みは脳を休ませない)
・朝起きたら日光を浴びる(←睡眠・覚醒のリズムができやすくなる)
・適度な運動をする(←適度な疲労は睡眠の助けになる)
・長時間の昼寝は避ける(←夜に睡眠欲求が減り、リズムが狂う)
・寝る直前の食事は控える(←食べ物の消化活動は眠りを妨げる)
・ベッドでテレビやスマホを見ない(←脳がベッドは寝る場所でないと勘違いする)
・一度目が覚めたらベッドを出る(←脳に、ベッドは寝る場所であることを覚えこませる)
・就寝のための自分なりの儀式をもつ(←脳は習慣が大好き)
・寝室をリラックスできる環境にする(←副交感神経優位で睡眠を促進)
上記にマインドフルネスを加えれば、睡眠を脳の疲れをとるためのデトックスの時間に有効活用できるそう。
また、脳の疲労を回復させる方法として、マインドフルネス以外の方法も紹介されています。
①オン・オフの切り替えの儀式を持つ(←特定の音楽を聴く、シャワーを浴びる等。脳は2つを同時にできない。仕事モードと休息モードをはっきりさせる)
②自然に触れる(←人を超えたスケールの非人工物に触れることで、日常・仕事モードからの解放を促進する)
③美に触れる(←美しいという感覚は、脳の報酬系・背外側前頭前野などへ作用するとされる)
④没頭できるものをもつ(←好きなことに集中すると、報酬系が刺激される)
⑤故郷を訪れる(←育った場所には安心感がある。安心は不安の反対。ストレスのもととなる不安を取り除く)
どうでしょうか。この本を読んで少し実践してみたのですが、確かに脳がすっきりしたような感じはあります。特に、就寝時と起床時のすっきり度合いがまったく違うのには驚きました。
どうやって努力するかを考えるのも大切ですが、どうやって休むかも知っていたら強いかもしれません。何しろ、アメリカのエリート層なんかはかなり多くの割合でマインドフルネスをやっているそうなので、嘘だと思ってやってみてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。