会計士の気まぐれ日記

ビジネスに関する有益な情報をお届けします。たまにただ思ったことや感じたことを書きます。

思い込みの大切さ

自意識過剰、ナルシスト、、、この世の中では、自分のことを高く評価していたり、自分のことを大好きな人間を批判的に見る傾向があります。小学校や中学校、社会に出ても、あいつはナルシストだとか、自分を過大評価しすぎだなどといった理由で他人を批判する人がいます。

これってなぜなのでしょう?特に日本は、謙虚な姿勢や、慎ましい態度がかっこいいというある種の美学が存在します。こういう美学に自意識過剰やナルシストは真っ向から逆らっているため、なんか美しくないのです。そして、自分大好き人間をうっとうしく思ったりするのだと思います。

ただ、自意識過剰だったりナルシストだったりすることって、本当に悪いことなのでしょうか?昔までは自分もそういう類の人たちを敬遠していました。でも最近思うのです。自分のことがすごく好きだったり、自分には物凄い能力があると思い込んでいる人の方が格段に幸せであり、能力も高くなるのではないかと。

 

 

Amy CuddyのTED Talkが好きで、もうこれまで100回以上は見ているのですが、ここで彼女はある法則を紹介しています。それは、「フリをしていれば現実になる」ということ。

とある実験で、何人かの参加者に集まってもらい、2つのグループに分かれ、1つのグループの人には数分間ものすごく偉そうな態度をとってもらい、もう片方のグループの人には弱々しい態度をとってもらい、その後に参加者全員に面接を行ってもらって、面接官に誰を採用したいかを問うことをしたそうです。

すると、面接官は偉そうな態度をとったグループの人たちだけを採用したいという結果になりました。実際に、偉そうな態度をとったり、強気な発言をすると、支配欲を表すテストステロンが上がることが科学的に証明されているそうです。

彼女はこの考えを応用し、「じゃあ、自分がすごいできる人間のフリをしていれば、いつか本当にできる人間になれるのではないか?」という考察を持つようになります。そして、その考察は当たっており、実際フリをし続けていればその通りになることがわかったと、TED Talkで主張していました。

 

 

小さな経験ですが、自分もこれに当てはまる出来事がありました。

 

 

自分は、中学から大学まで一貫教育の私立学校へ通っていました。中学受験の勉強をしていたので、公立の小学校では成績もかなりいい方でした。自分で言うのもなんですが、周りの人はなんでこんな簡単なこともわからないんだろうと調子に乗っていました。しかし、中学に入ると自分よりも優秀な人間がごろごろいます。成績も、学年全体の半分くらい。今までずっと学校ではトップだったのに、急に凡人になる。自分には高い能力なんかないんやと思っていました。

そして、大学に入って、1年生のときに公認会計士を志すようになりました。自分で自分のことは凡人だと思っていたので、最難関国家試験と言われる公認会計士試験に合格する自信なんて、正直あまりありませんでした。親父にも、「俺はお前が1発で合格するなんて思ってないから、気楽にやれば」って言われていたのです。

悔しかったので、何くそと死ぬ気で勉強をしていると、あるときテストでかなりいい成績をとれました。そこで思ったことが、

 

「あ、俺って多分本気出したら最強やわ。」

 

こんなん言うと嫌われそうですが、ほんまにそう思ったのです。そっから、自分は会計に会計に関してはそのへんの奴らに負けないっていうアイデンティティを持つようになりました。周りの人たちよりも、自分の方が優れていると思い込んでいたのです。

試験当日も、周りを見渡して「俺より賢そうなやつはおらんなー。俺が受からんかったら全員落ちるわ。」という病気かと思うくらいの自意識過剰で臨みました。

そして最後まで、自分は一発で合格するということをアホみたいに信じこんでいたら、本当に一発で合格することができた。このとき、思い込みのパワーの恐ろしさを実感しました。

 

 

今思うと、この思い込みって潜在意識に働きかけているから、とんでもないパワーを持っていると思うのです。つまり、無意識にそういう方向に体が動くようになっている。自分は優秀だとか、自分は頭がいいと思い込むことによって、そうなるための行動をするように体がしてくれるということです。

例えば、心の底からマラソンで自己ベストのタイムを出したいと思っている人が、週末にグータラと家にいて脂っこいものばかり食べて飲酒しまくると思いますか?そんなわけはありません。そういう願望を持っていると、バランスのとれた栄養があるものを食べ、しっかりトレーニングをするはずです。

ということは、自分はこうだと心の底から思い込むことで潜在意識がすり替わっていくため、自分は思い込んだ自分へと近づいていくのです。

 

 

じゃあ、この法則を活かさない手はないですよね。自分が周囲から高い評価を得られるような優秀な人間になりたいと思ったら、まず自分自信で自分は優秀なのだと思うこと。将来社長になりたいのなら、自分ほどリーダーシップを持っている人間はなかなかいないと思うことが大切です。そして、その自信に根拠などなくていいのです。どれだけ愚直に思い込みをできるかが重要であって、思い込みの根拠なんて全くといって必要ないのです。根拠のない自信ってやつですね。このパワーは本当にすごいと思います。

 

 

そして、この思い込みを阻害するのが、「周囲の声」です。お前なんかにできっこない」「やめといた方がいい」「お前が年収1億?無理に決まってるやん 笑」等、こういう言葉にいちいち耳を傾けていたら、ネガティブな方で思い込みをしてしまうから絶対こういう言葉には耳を傾けてはいけません。もちろん、的確なアドバイスや本当に的を得ている意見は、しっかり聞いて参考にすべきです。でも、それで「自分には能力はない」「自分が金持ちになるんなんて無理だ」とかは絶対思ったらだめだと思います。そういう思い込みをしてしまうと、本当にそうなってしまうからです。

 

 

冒頭に戻るのですが、こう考えると、ある程度自意識過剰になったり、ナルシストになるのはいいことだと思いませんか?ナルシストとか言うと聞こえは悪いけど、自分のことが好きな人って、自分をコンプレックスだらけと思っている人より確実に幸せだと思うのです。しかも、そう思った方が人生の結果もいい方向にいきやすいとなったら、尚更ナルシストでいた方がいいですよね。

だから、自意識過剰でナルシストな人生を歩みましょう。ただ、自意識過剰とかと現状満足は全く違うことは肝に銘じておかなければなりません。そして、謙虚な気持ちも忘れてはなりません。一歩履き違えると、全員から嫌われて生きにくくなってしまうかもしれないので。あくまでも自分の心の中にとどめておいたほうがいいかもしれませんね。笑

最後までお読みいただきありがとうございます。